若者の患者が増加している淋病について

2020年05月15日

近年はクラミジアとともに、淋病も若者の間で患者が増えています。この病気は男女別に症状が異なりますが、男性よりも女性の方が自覚症状が出にくいという特徴があります。女性の場合は気づかない間に子宮や卵管で炎症を起こしたり、性交の際に他の人にうつしてしまいます。男女で症状に違いがありますが、放置すると重大な合併症を起こすので注意が必要です。女性が発症して放置すると骨盤内感染症を起こして不妊症になりますし、腹膜炎や肝周囲炎などの合併症を起こすと命を失う危険があります。

淋病の感染経路はクラミジアとよく似ていて、性器性交やオーラルセックスで粘膜が接触するだけで病原体は人から人に伝染します。淋病の原因は淋菌と呼ばれる細菌の感染症で、性器の他にも咽頭部(のど)の粘膜に感染する場合があります。淋病の感染経路や症状はクラミジアとよく似ており、両方の病原体に重複感染するケースも珍しくありません。

男性は強い痛みや尿道から膿が排出されることで病気に気づく場合が多いですが、女性は初期症状を発症してもおりものが増える程度で強い痛みを感じることはありません。そのため、女性は治療が遅れて重症化する危険性があります。

淋菌に罹った場合は抗菌薬を服用して治療しますが、使用する治療薬の種類や服用方法がクラミジアとは違うので注意が必要です。以前は淋菌に対して多くの種類の抗生物質が有効でしたが、近年は抗菌薬の乱用が原因で薬剤耐菌が増えています。このため、淋菌に対する有効な抗菌薬の種類はかなり限られます。薬剤耐性菌に対してペニシリン系やニューキノロン系抗菌薬は効果がなく、注射薬(スペクチノマイシン・セフトリアキソン・セフォジシム)が有効です。内服薬であればセフィキシムだけが有効で、セフスパンという治療薬があります。

医療機関を利用せずにネット通販を通して治療薬を個人輸入して淋病の治療をする場合は、セフィキシムが配合されているジプラックスという薬を選ぶことができます。ジプラックスはセフスパンのジェネリック医薬品で、服用方法や効果は先発薬と同じです。ジプラックスを選べばセフスパンよりも安価で購入できるので、薬の購入費用を節約することが可能です。セフィキシム耐性菌も報告されているので、治療後に検査を受けて病原菌が検出されないことを確認する必要があります。

ジプラックス(200mg)の服用方法ですが、1回あたり1錠を1日2回飲みます。治療期間は3日間と短いですが、治療に失敗した場合は薬剤耐性菌の可能性があるので病院で注射薬を投与してもらう必要があります。

セフスパンやジプラックスなどの抗菌薬を服用すれば高い確率で淋病の治療ができますが、薬剤耐性菌に感染した場合は飲み薬では対応できません。淋病を予防するためには、淋菌に感染しないことが大切です。淋菌は性器性交やオーラルセックスでうつりますが、射精とは関係なく粘膜が接触するだけで感染してしまいます。感染を予防するためには、最初から男性がコンドームを着用して粘膜や体液の接触を避ける必要があります。

現在は淋病の治療に対してセフトリアキソン(注射薬)が有効と考えられていますが、2014年に日本の京都でセフトリアキソンすら効かないスーパー淋菌が確認されました。その後に他の国でも薬剤耐性を持つ淋菌が確認されているので、感染予防は非常に大切です。